ドメイン取得のすべて。初心者でも失敗しない選び方と手順

ビジネスにおけるドメイン名は、いわば企業の顔となる第一印象を決定づける重要な要素です。かつては名刺や会社案内が信頼の証でしたが、現代においては、顧客や取引先が企業を評価する上で、インターネット上の存在感が不可欠となっています。検索エンジンに社名を入力した際、独自ドメインの公式サイトが上位に表示されることは、それだけで「信頼できる企業である」という安心感を抱かせます。
一方、共有ドメインや無料ブログのURLしか見当たらない場合、「本当にこの会社で良いのだろうか」「安心して取引できるのだろうか」といった疑念を抱かせてしまう可能性があります。「独自ドメインは事業が成長してから考えれば良い」と後回しにすることは、将来にわたるブランド価値を自ら損なうリスクをはらんでいます。
本記事では、独自ドメインを取得することによる具体的なメリット、無料で利用できる共有ドメインに潜む注意点、そして初心者が迷うことなく最適な独自ドメインを選び抜くためのポイントに焦点を当て、わかりやすく解説いたします。
▼目次
ドメインとは?ドメインの基礎を3分で理解する
ドメインはインターネット上の住所に例えられるもので、世界に一つしか存在しません。ホームページの作成には必要不可欠なもので、ドメインが住所なら、ホームページは家ととらえると理解しやすくなります。また、ドメインはメールアドレスの作成にも使用されます。


URLとドメインの構造を整理する
ブラウザに表示されるURL https://goope.jp/article/ を分解すると、「https」は暗号化通信プロトコル、「goope.jp」がドメイン、そして「/article」がディレクトリです。ドメインは「goope.jp」の部分のみであり、世界の DNS(Domain Name System)に登録される固有名詞です。この固有名詞がIPアドレスという数字の羅列を人間が覚えやすい文字列に変換するため、訪問者は URL を入力するだけで目的のサーバーへ到達できます。
要素 | 具体例 | 役割 |
---|---|---|
スキーム | https | 暗号化通信方式 |
ドメイン | goope.jp | インターネット上の住所 |
パス | /article | ページやディレクトリの場所 |
トップレベルドメイン(TLD) の多様化と取得条件
ドメインの末尾をトップレベルドメイン(TLD)と呼びます。TLDは2000年代前半までは「.com」「.net」「.org」程度しか選択肢がありませんでしたが、2010年代以降 ICANN が新gTLDを大量開放したことで「.store」「.tokyo」「.cafe」など多種多様となりました。
ドメインによっては取得条件が設けられていることもあります。以下に代表的なドメインの例を示します。
TLD | 主な取得条件・特徴 | 用途・イメージ |
---|---|---|
.com | 制限なし・コスト低め | 世界で最も汎用的 商用・個人どちらでも信頼感がある |
.jp | 日本在住者/日本法人限定 | 国内企業・事業者に最適。国内SEOでも有利 |
.co.jp | 日本の株式会社等のみ | 法人格の裏付けになり企業間の取引で高評価 |
.store / .shop | 制限なし | ECサイトや物販ブランドが採用 |
.tokyo / .osaka | 制限なし | 地域密着サービスやローカルSEOに有効 |
ビジネスでは共有ドメインより独自ドメイン!
ホームページを公開するとき、URL には 「独自ドメイン」 と 「共有ドメイン」 の二つの選択肢があります。共有ドメインは手軽で便利ですが、ビジネスでの利用なら独自ドメインは必須と考えてよいでしょう。
以下はカフェのショップカードの例です。ホームページのURLとメールアドレスを目にしたときにどちらが好印象でしょうか。

独自ドメインとは
独自ドメインとは、自身または自身の組織が所有権を持ち、好きな文字列を指定して取得・登録する、世界に一つだけのオリジナルなドメイン名のことです。
独自ドメインの例
- example.com
- your-company.jp
- my-shop.net
.com や .jp などのトップレベルドメイン(TLD)の前に、自分で決めた好きな文字列(セカンドレベルドメイン)を組み合わせて構成されます。
メリット
信頼性と専門性の向上
独自のドメイン名は、訪問者に対してプロフェッショナルで信頼できる印象を与えます。企業や公式な情報発信には不可欠と言えます。
オリジナルのメールアドレスが持てる
info@example.com や yourname@your-company.jp のように、ドメイン名と同じ文字列を使ったオリジナルのメールアドレスを作成・利用できます。これにより、ビジネス上の信頼性がさらに高まります。
サーバー移転の自由
レンタルサーバー(ホスティングサービス)を変更したい場合でも、自身がドメインの所有権を持つので、設定を変更するだけで新しいサーバーで同じドメイン名を使い続けることができます。ホームページ「住所」が変わらないため、訪問者や検索エンジン評価への影響を最小限に抑えられます。
デメリット
費用がかかる
ドメインの取得時と、通常は1年ごとの更新時に費用が発生します。費用はドメインの種類(.com、 .jp、 .netなど)によって異なり、年間数百円から数万円程度です。
設定・管理の手間
ドメインを取得した後、ホームページを公開しているサーバーと紐付けるための設定(DNS設定など)が必要です。また、更新手続きを忘れるとドメインが失効してしまうため、管理が必要です。
共有ドメイン
共有ドメインとは、レンタルサーバー会社、ブログサービス、ホームページ作成サービスなどが提供しているドメインの一部を、他の多くのユーザーと共有して利用する形式のドメインです。多くの場合、サービス提供者のドメイン名のサブドメインやサブディレクトリの形になります。
共有ドメインの例
- your-id.service-name.com (サブドメイン形式)
- service-name.jp/your-id/ (サブディレクトリ形式)
メリット
無料または低コスト
多くの無料ブログサービスやホームページ作成サービスの無料プラン、レンタルサーバーの初期契約などで提供されており、追加費用なし、もしくは非常に安価に利用を開始できます。
設定が簡単
サービスに登録すれば自動的に割り当てられることが多く、ドメイン取得やDNS設定といった専門的な知識や手間が不要な場合がほとんどです。すぐにホームページを公開できます。
デメリット
信頼性・専門性が低い
ドメイン名にサービス提供者の名前が含まれるため、独自ドメインに比べてビジネス用途では信頼性が低い、あるいは趣味のサイトのように見られる可能性があります。
サービスへの依存が高い
利用しているサービスを解約したり、サービス自体が終了したりすると、その共有ドメインは使えなくなります。ホームページの「住所」が失われることになります。
また、サーバーを移転したい場合でも、共有ドメインは持ち出すことができません。
オリジナルのメールアドレスが作れない
基本的にオリジナルのメールアドレスを作成することはできません。
失敗しないドメインの選び方
ビジネスでの利用なら、ドメインは独自ドメインが不可欠です。また、末尾は .com、.jp、.co.jpのいずれかがおすすめです。
TLD別ケーススタディ――どの末尾が最適か
.comを選ぶべきシナリオ
- 海外展開を視野に入れるECサイト
- 個人事業主
- コストを少しでも抑えたいケース
.comは世界で最も多く登録されているということが信頼の証しです。メールフィルタと相性が良く、受信拒否されにくい点も事業をするうえでは重宝されます。
「.jp」「.co.jp」の最適活用
- 国内市場を主軸とするサービス
- 行政や公共団体との取引で「日本法人」を強調したい企業
- 同一社名が海外に存在し、.comが取得不可のケース
.co.jpは法務局登記が必要なため、個人や海外法人が取得できません。結果としてフィッシング被害の対象になりにくく、セキュリティ意識の高い取引先から選ばれる傾向があります。
ニュー gTLD で差別化を図る
- .shopや.storeはオンラインストアであることを一目で示せる
- .art はクリエイターやデザイナーポートフォリオと相性が良い
- .tokyo、.okinawa など地域TLDはローカルSEO効果が期待できる
ただし認知度が低いTLDはスパムと誤解されやすいという側面もあるため、メールマーケティングに重点をおいている場合は要注意です。
ブランド優先かキーワード優先か
ブランドドメイン(例:kobayashi-coffee.jp)は社名や屋号そのものを冠するため、オフラインでの知名度をオンラインに直結できます。プレスリリースやチラシ、名刺にも載せやすく、覚えやすいという利点があります。ブランド認知を最優先に置く中小企業なら、まずは社名ドメインを確保することが王道です。
一方、まだ知名度が低く早期に検索流入を得たい場合は、業種や地域を含んだ キーワードドメイン(例:fukuoka-reform.com)で訪問意図を可視化する手もあります。Google のアルゴリズムはドメイン名そのものを評価指標にする度合いを下げていますが、検索結果に URL が表示されたときにユーザーが「自分の探している内容だ」と一目で理解しやすい効果は依然として健在です。
短く・読みやすく・打ちやすく
長すぎる文字列は口頭で伝えにくく、入力ミスの温床になります。どうしても長くなる場合は、主要単語の頭文字を組み合わせるなどしてシンプル化を図ります。また、数字の「0」とアルファベットの「o」、数字の「1」とアルファベットの「l」は視覚的に紛らわしいため避けると親切です。ハイフンは可読性向上に役立つものの連続使用は複雑さを増すだけなので、一つまでに留めると無難です。
事業拡大を想定した将来性の確保
県名や特定商品を含めると SEO には強いですが、将来新規事業やエリア拡大をした際に足かせになります。たとえば「taiyaki-tokyo.jp」で人気を得た飲食店が京都に出店した際に、京都の顧客が東京限定と勘違いしてしまう可能性などがあります。長期的な成長ロードマップを描き、それに合う名前かをチェックしましょう。拡大ビジョンがあるなら、最初から汎用的な文字列を検討するのが賢明です。
ドメイン取得のおおまかな手順
レジストラを選ぶ
レジストラとはドメインを販売する事業者のことで、国内ではムームードメインやお名前.comなどが有名です。比較すべきは以下の3点です。
- 取得費用と更新費用
- DNSサーバーの機能(無料か有料か)
- サポート体制(電話/チャットの対応時間)
空きドメインを検索する
レジストラの検索窓に希望の文字列を入力すると、取得可能かどうか即座に表示されます。候補が空いていなければ、ハイフンやキーワードを微調整して再検索しましょう。
必要情報を入力して決済
会社名・住所・連絡用メールアドレスなどを登録し、クレジットカードで決済すれば取得完了です。この時点でWhois公開情報も自動生成されます。
ワンポイントアドバイス
レジストラによっては「Whois公開代行」を無料で提供しています。個人情報を非公開にしたい場合は必ずチェックを入れましょう。
ネームサーバー設定でサーバーと結び付け
ドメインとサーバーを結びつけるには、レジストラの管理画面で「ネームサーバー」を設定します。サーバー側が指定する「ns1.xxx.ne.jp」などの文字列をコピペして保存すれば完了です。DNSに反映されるまで数時間〜24時間かかる点に注意してください。
グーペならドメインの取得や設定がかんたん
グーペなら、独自ドメインオプションを利用すれば、ドメインの取得からネームサーバーの設定がとってもかんたんです。
・独自ドメイン
・独自ドメインオプションがおすすめの理由とその設定方法を解説
取得後のドメイン管理で気を付けること
有効期限切れに注意
ドメインの有効期限が切れるとサイトが閲覧できなくなり、独自ドメインで作成したメールも届かなくなります。メールが使えなくなると大切な取引先やお客様との連絡が取れなくなり、信頼を損なう可能性があり危険です。レジストラの「自動更新設定」をオンにし、クレジットカードの有効期限も合わせて管理しましょう。
グーペなら安心
グーペで独自ドメインオプションを利用してホームページ・メールアドレスを作成すれば、ドメイン利用料がグーペの利用料金に含まれるので期限切れの心配は不要です。
レジストラとレンタルサーバーを利用してホームページを作成している場合、料金のお支払いはそれぞれに発生します。また、通常、契約期間も異なるのでお金の管理が複雑になる傾向にあります。グーペならこのような煩わしさから開放されます。
・独自ドメイン
・独自ドメインオプションがおすすめの理由とその設定方法を解説
Whois情報の正確性を保つ
連絡先メールアドレスが古いと、更新通知や重要なお知らせを受け取れません。移転や担当者変更があれば早めに情報を更新してください。
DNSレコードのバックアップ
万が一設定を誤っても復元できるよう、TXT・MX・Aレコードなどの現状設定を控えておくと安心です。
乗っ取り・偽サイトリスク
ログインパスワードが弱いと、ドメイン設定を改ざんされフィッシングサイトに転用される可能性があります。対策として強力なパスワード+二段階認証を導入し、管理画面URLをブックマークで直接開くように心がけましょう。
ワンポイントアドバイス
「自動更新」「バックアップ」「二段階認証」 の3つを守ること。これだけで大半のトラブルを回避できます。
まとめ
ドメイン取得の第一歩がビジネスの信頼を生む
- ドメインはネット上の住所であり、ブランドとSEOに直結する経営資源
- 文字列は 短く・覚えやすく・将来の事業拡大を妨げない ものを選ぶ
- 取得後は契約の自動更新、有効期限の通知設定、Whois情報を常に最新に保つことで、万一の失効や乗っ取りを防ぐ体制を整え、ブランドの長期的な信頼を守る
ドメインは唯一無二である点が住所と同じで、世界に二つと重複がありません。だからこそ早い者勝ちであり、重要資産であるので、今すぐにでも独自ドメインを確保しておくことが将来のサイト移転やブランド拡大が格段に楽になります。
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