- カテゴリー: ホームページ作成
- 公開: 最終更新:
【初心者向け】ゼロからわかるホームページ作成完全ガイド

会社やお店を立ち上げた直後、多くの人が「ホームページを作りたいけれど何から手を付ければいいのか分からない」と口をそろえます。「ドメインって何?住所みたいなもの?」「サーバーって借りるのが難しそう」「名刺に書けるURLがほしいけれど何から整えればいいのかまったく分からない」「外注の見積もりを取ったら高額で驚いた」といった疑問や戸惑いを抱えている人が多いようです。
本記事は、そんな疑問や戸惑いを少しでも減らし、「今日から何をすればいいのか」を具体的に示すことを目的に執筆しました。中小企業の経営者や個人事業主が実際に活用できるレベルに噛み砕き、読み終えたその日に第一歩を踏み出せるよう、ホームページ作成の全体像をわかりやすく、丁寧に解説しています。
▼目次
ホームページを作る前に押さえる3つの土台
目的を一言で言語化する
サイト制作が失敗する典型的なパターンは、「とりあえず作れば会社が信頼されるだろう」という曖昧な動機で動き始めることです。失敗を避けるために、まず最初に、「このホームページは〇〇を達成するために存在する」という一文を紙に書き出してください。たとえば、「問い合わせを月十件増やす」「既存顧客にメンテナンス情報を届ける」「求人応募の質を高める」など、数字や対象が入ると目標が輪郭を持ちます。この一文は、のちにページ構成やデザインを決める際に道標となり、制作会社へ依頼するときにも意思疎通をスムーズにします。
ペルソナを描く
続いて、あなたのサービス・事業に興味を持ちそうな人物像を、できるだけ生き生きと想像してみましょう。年齢や性別、職業だけでなく、「どのタイミングでスマホを取り出して検索ボックスにキーワードを打ち込むのか」「検索結果のどこでクリックを止めるのか」まで具体的にイメージすることで、ホームページに載せる情報の優先順位がはっきりします。たとえば、地元密着の飲食店であれば地図や営業時間の掲載を最優先にし、専門性の高いBtoBサービスなら導入事例や技術資料の配置を重視する、という具合です。これがユーザー中心設計の第一歩です。
競合と自社の強みを確認する
最後に、同業他社のサイトを3件から5件ほど選び、デザインや情報量、問い合わせ導線を観察します。良い点を真似るだけでなく、「自社が絶対に負けないポイント」「自社だけが提供できる価値」を同時に洗い出してください。たとえば、「業界最安値の価格設定」「代表の顔が見える手厚いサポート」「50年以上続く老舗としての信頼」といった要素です。価格、実績、アフターサポートなど、強みを言語化しておくと、あとで見出しやキャッチコピーに活かせます。さらに、この強みをトップページとメタディスクリプションに盛り込むことで、検索結果の段階から差別化を生み出すことになります。
関連記事
・初心者が失敗しないホームページ作成の始め方5ステップ
・初めての企業ホームページ|役割・目的・作成のポイント完全ガイド
・中小企業にホームページは必要?その理由とメリットを徹底解説
代表的な作り方4パターンと費用感
ホームページの作成手段は大きく4つに分けられ、コスト・自由度・運用負荷 のバランスがそれぞれ異なります。初心者が選びやすい順に並べると以下の通りです。
作り方 | 概要 | 向いている人 | 目安費用 |
---|---|---|---|
ホームページ作成サービス | ブログ感覚で文字と画像を入力するだけで公開まで完了。サーバーやセキュリティは事業者にお任せ。 | IT担当がいない、初期費用を抑えたい | 月額 1,000〜3,000 円 |
ホームページ作成ソフト | 専用ソフトでデザインを組み立て、生成されたファイルをレンタルサーバーにFTPでアップロード。 | PC操作に慣れ、少し凝ったレイアウトを試したい | ソフト 1 万円前後+サーバー代 |
レンタルサーバー+CMS/手書きHTML | WordPressなどCMSを自分で導入、または直接HTML/CSSを編集。自由度と拡張性が高い。 | コードを触るのが苦にならず、SEOを自力で改善したい | サーバー月額 500〜2,000 円 |
制作会社へ依頼 | 企画・デザイン・実装・運用まで一括外注。 | 本業に集中したい、社内にWeb担当がいない | 制作 30 万円〜/保守別途 |
ホームページ作成サービスは「すぐに公開したい」「専門用語は覚えたくない」という人にとって心強い選択肢です。反対に、オリジナルのデザインや複雑な機能を求めるならレンタルサーバー+CMSや制作会社への委託が適しています。ソフトを購入して自作する方法は、その中間に位置し、テンプレートをベースにしつつ細部を微調整したいケースにマッチします。
関連記事
・ソフトがなくてもホームページは作れる!
・【初心者のための基礎知識】レンタルサーバーとホームページ作成サービスの違いとは?
・ホームページ制作の費用を徹底比較。自分で作る vs プロに頼む、どっちがお得?
ドメインとサーバーを選ぶポイント

ドメインは「インターネット上の住所」
ドメインは「example.com」のように表記され、インターネット上での住所に相当します。屋号やサービス名を含めると名刺や広告に印刷した際に覚えてもらいやすく、指名検索にも強くなります。「.com」「.jp」など末尾によってイメージが変わるため、企業サイトであれば信頼感の高い .com か .jp を選ぶのが無難です。ドメインは早い者勝ちなので、取得可能か確認したら早めに抑えましょう。費用は年間千円程度から始められ、維持費も小さなコストで済みます。
関連記事
・ドメイン取得のすべて。初心者でも失敗しない選び方と手順
・独自ドメインオプションがおすすめの理由とその設定方法を解説
サーバーは「土地」
ドメインが住所なら、サーバーは家を建てるための土地にあたります。レンタルサーバー会社を利用すると、申込み完了から数分で自分専用の領域が用意され、コントロールパネル・管理画面からWordPressをワンクリックでインストールできるサービスも珍しくありません。選ぶ際は、表示速度と安定性、常時SSL(https化)対応、バックアップ機能の有無を確認することが重要です。とりわけ企業サイトは取引先や顧客がアクセスするため、SSLで暗号化されていないと信頼を損ねるばかりか、検索順位にも悪影響を及ぼします。
ドメインとサーバーを結びつける
ドメインを取得し、サーバーを契約したら、両者を紐づける設定が必要です。多くのレンタルサーバーでは管理画面に「ドメイン追加」という項目があり、取得した文字列を入力すると自動でDNS設定が作成されます。反映には数時間から24時間ほどかかる場合がありますが、これは世界中のDNSサーバーに情報が行き渡るまでのタイムラグなので心配はいりません。設定が完了すると、ブラウザのアドレスバーに自分のドメインを入力するだけでホームページが表示されるようになります。
サイト設計──ページ構成とコンテンツの考え方
「逆三角形」で情報を配置する
ページ構成を考えるときは、ニュース記事のように「逆三角形」の形で情報を整理すると閲覧者の離脱を防げます。トップページでは会社の強みやサービスの概要を端的に示し、詳しく知りたい人には下層ページで詳細なサービス説明や導入事例を提供し、最終的に問い合わせフォームへ誘導する流れが理想です。こうした流れをあらかじめ設計しておくことで、訪問者が迷子になるリスクを減らせます。
悩み解決を軸にコンテンツを作る
訪問者がホームページに求めるのは、専門用語の羅列ではなく「自身の課題が解決できるかどうか」です。たとえば補助金申請で悩んでいる場合には、「採択率を上げるポイント」「必要書類のテンプレート」「よくある失敗例と対策」といった実務に直結した情報を掲載することで信頼を獲得できます。コンテンツを増やす際は、検索キーワードのボリュームや競合状況を調査し、訪問者の知りたい順に優先度を付けると、SEOにも好影響をもたらします。
メニュー名は伝わりやすい日本語を使う
「Services」「About us」のような英語表記はスタイリッシュに見えますが、日本語メニューのほうが直感的で一目で伝わります。「サービス紹介」「料金」「会社概要」「お問い合わせ」といった迷いのない表現を用いることで、訪問者にも検索エンジンにもページ内容が正しく伝わりやすくなります。
関連記事
・初心者でもわかる!信頼を高めるサイト構成とページ設計ガイド
公開後のブラッシュアップ5つの施策
独自ドメインでブランドを確立する
ホームページ作成サービスの初期URLは無料で利用できますが、長い文字列やサービス名が含まれ、広告的な印象を与えがちです。独自ドメインに切り替えれば名刺に印刷したときの見栄えが良くなるだけでなく、検索エンジンからの評価も上がりやすくなります。
関連記事
・【失敗しない!ドメイン選び】オリジナルのURLでアピールしよう!
・【人が集まるサイトの常識!?】独自ドメインを取得してみよう!
・独自ドメインオプションがおすすめの理由とその設定方法を解説
デザインを整えてイメージを統一する
ホームページの第一印象は色と余白で決まります。ロゴの色を基準にメインカラーとアクセントカラーを絞り込み、フォントを統一するだけでも閲覧体験が向上します。スマートフォンで閲覧したときに文字が読みづらかったり、画像が切れていたりすると、それだけで信頼度が下がるため、レスポンシブ対応は必須です。
関連記事
・【見た目が9割!】ホームページのデザインを選ぶコツ
・ホームページ作成を加速する!初心者向け無料画像編集ソフト厳選5選
・簡単&無料!Canvaを活用してホームページのデザインをワンランクアップ
・【無料・商用可】おしゃれな日本語フリーフォント19選!ジャンル別まとめ
画像とイラストで視覚情報を補完する
文章だけでは伝わりにくい情報を写真や図で補うと、訪問者の滞在時間が伸び、結果としてSEOにもプラスに働きます。最近は商用利用可能なフリー素材サイトが充実しており、プロカメラマンに依頼しなくても一定レベルのビジュアルを手に入れられます。罫線やアイコンで段落を区切ると、読み進めるリズムが生まれます。
関連記事
・無料で使える♪飾り罫線素材を活用してホームページの印象を簡単に変える方法
・【商用利用可・おしゃれ】サイト運営者必見!フリーイラスト素材サイト5選
SEOの基本設定で検索エンジンに好かれる
検索エンジンはタイトルタグ(title) とメタディスクリプション(meta description) を手がかりにページ内容を判断します。タイトルタグには主要キーワードと会社名を含め、30文字前後に収めるのが理想です。メタディスクリプションは120文字以内で読者メリットを示すとクリック率が上がります。SSLを導入してURLをhttps化すると、セキュリティと検索順位の両方で恩恵が得られます。常時SSL化はGoogleが公式に推奨しており、早期導入が欠かせません。
関連記事
・ホームページを作成したらまず始めに行いたいSEO3つ
・SEOに効くタイトルとメタディスクリプションの書き方【2025年版・文字数、コツ、例文】
・キーワードだけじゃない!地図情報によるホームページSEO
・HTTPS接続(SSL通信)と、そのメリットを徹底解説!サイト管理者は何をすればいい?
・SSLとは? 初心者でもわかる無料SSLと有料SSLの違い・メリット・デメリットを徹底解説
SNSと連携して集客経路を多様化
検索エンジン経由の流入と並行して、SNSからのアクセスを増やすと集客経路が多様化し、突然の検索アルゴリズムの変更にも強くなります。X(旧Twitter)やFacebookページ、Instagramは無料で開設でき、投稿とホームページを相互リンクさせることで相乗効果が期待できます。新着情報をSNSで知らせ、詳しくはホームページで読んでもらう導線を作ると、フォロワーが自然に顧客へ転換していき、検索エンジンだけに頼らない安定的な集客が可能になります。
関連記事
・【保存版】初心者でもできる!Facebookページの作り方
・【保存版】SNSを活用しよう!【X(旧Twitter)編】
・【初級編】今からでもはじめられる!Instagramの基本の使い方
・SNS集客のコツ|中小企業が成果を上げるための効果的な戦略
安全に運営するための基本セキュリティ
ホームページを公開すると、世界中のユーザーだけでなく悪意のあるボットからもアクセスを受ける可能性があります。まず、定期バックアップを自動化し、万が一の改ざんや誤操作に備えましょう。CMSやプラグインは最新バージョンへアップデートし、脆弱性をふさぎます。パスワードは英数字と記号を組み合わせ、可能であれば二段階認証を導入してください。SSL証明書には有効期限があるため、更新忘れによる表示エラーを防ぐためにリマインダーを設定しておくと安心です。
関連記事
・ホームページの安全性を高める!セキュリティ対策の基本とグーペでできること
ジャンル別ホームページ作成ガイド
病院やサロン、ミュージシャンなど 業界が異なれば注力すべきポイントも変わります。たとえば歯科医院の場合は診療時間表とスタッフ写真で安心感を訴求し、ネイルサロンなら予約フローと作品ギャラリーの両立が重要です。行政書士のサイトでは相談予約と専門性を裏付ける実績紹介が鍵になります。ジャンル別にポイントをまとめましたので参考にしてみてください。
ネイルサロンのホームページの作り方
自由なレイアウトでページを作成できるフリーページ機能を使って、初めてのお客様へ予約〜来店〜施術完了までをご案内する方法を解説しています。フォトアルバムを使って実績をまとめ、デザイン集として見せることも可能です。
エステサロンのホームページの作り方
顧客の層を把握したうえでホームページのデザインやメニューの配置を決めることが大切です。サロンを一人で運営している場合にもスムーズに更新できる方法を解説しています。
美容室・美容院・ヘアサロンのホームページの作り方
XやFacebookなどのSNSをホームページに集約する方法を解説しています。選んだテンプレートによるイメージの違いも紹介しています。
歯医者・歯科医院のホームページの作り方
診療時間の表を作成する方法を解説しています。幅広い年齢層の人が通うジャンルでは、どの人にとってもわかりやすいメニュー名にするのがポイントです。
整骨院・接骨院のホームページの作り方
保険診療と自由診療の違いや、国家資格の記載など患者さんが必要としている情報を適切な場所に掲載するための構成の組み立て方について解説しています。ホームページのフォントを変更することで、信頼感がアップする例も紹介しています。
病院・クリニックのホームページの作り方
「医療広告ガイドライン」の規制の対象にならないホームページの作成方法を解説しています。Googleが提供する無料ツール「Googleビジネスプロフィール」を利用したSEOについても紹介しています。
バンド・ミュージシャン・音楽家のホームページの作り方
YouTubeで試聴できるページやCDを購入できるページを作成する方法を解説しています。プロフィールでは多くを語りすぎず少々ミステリアスにしたり、写真の顔がはっきりと写っていなくても、それが世界観を表現する手段になります。
幼稚園・保育園のホームページの作り方
入園案内や同意書、申込用紙など提出してもらう書類を、ホームページからダウンロードできるようにする方法を解説しています。イベント予約機能を使って「園の見学予約」ページを作成することも可能です。
野球チーム・野球部のホームページの作り方
メンバーや保護者だけが見られる合言葉付きのページを作る方法を解説しています。メンバーの顔写真や詳しい集合場所など配慮が必要な情報は限られた人だけが閲覧できることで、保護者の安心感が増すのではないでしょうか。
旅館・ホテルのホームページの作り方
お客さまが他の旅館・ホテルと比較する要素になるため、ホームページに掲載する写真はとても大切。写真の準備や配置を考える手順、写真を調整する際のポイントを解説しています。
寺院・神社のホームページの作り方
ホームページの項目名を寺院・神社に合わせた内容に変更する方法を解説しています。結婚式やテンプルモーニングの予約をホームページで受付けるなど、新しい時代に合わせた取り組みも紹介します。
行政書士のホームページの作り方
ホームページで相談予約を受け付ける方法を解説しています。「グーペ」をご利用になっている行政書士のホームページを抽出して、どのような内容を掲載しているかも調べてみました。
まとめ──“つくる”より“育てる”が成功の鍵
ホームページは作成した瞬間がゴールではありません。公開後に独自ドメインへ切り替え、デザインとコンテンツを磨き、SEOとSNSで露出を高めることで初めて事業に貢献する資産になります。目的を言語化し、ペルソナを明確にし、競合分析で自社だけの強みを掘り下げたうえで、小さな改善を積み重ねてください。今日ドメインを取得し、サーバーを契約し、トップページに一行のメッセージを載せる――その一歩が、半年後、一年後の大きな成果につながります。
ホームページは作った瞬間がスタートライン―― この言葉を胸に、今すぐ第一歩を踏み出してください。