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「ホームページを、優秀な営業さんに」—— AIとグーペで自作ホームページを育て続ける、おやこコーチングmamanoria

発達障害(神経発達症)のお子さんを持つお母さんや、繊細質(HSP)の方に向けてコーチングを届けているmamanoriaさん。「WordPressの更新が難しくて放置してしまった」という経験を持ちながら、グーペでホームページを自作。愛媛県商工会連合会主催の「グーペ ホームページ作成コンテスト2023」で最優秀賞を受賞し、その後もAIを組み合わせた独自の運用でホームページの集客に力を入れていきました。屋号の由来から、自作ならではの工夫、ホームページが「営業してくれた」実体験まで、たっぷり聞きました。

▼目次
「ありのまま」を逆から読んだら、mamanoriaになった
屋号の「mamanoria(ままのりあ)」には、どんな由来があるんですか?
川手さん 起業を考えていた頃に「アナと雪の女王」が公開されていて、「ありのまま」という言葉が流行っていたんです。でも、そのまま使うのはちょっとありきたりかなと思って、逆から読んでみたら「ままのりあ」になったんです。そこから「mama(ママ)」が出てきて、私のお客様はお母さんが多いのでぴったりだなと。さらに「noria(ノリア)」を調べてみたら「水車」という意味があったんです。コーチングって、停滞しているものをスムーズに流していく仕事。そのイメージとすごくしっくりきて、この名前に決めました。
起業のきっかけを教えてください。
川手さん 子育て支援のNPO法人でパートをしていたんですが、息子が不登校になったことが転機でした。学校に行けない子どもを抱えながら職場に迷惑をかけてしまう罪悪感、子どもにきつく当たってしまう自分への後悔……心の余裕がどんどんなくなっていって。
そこからフリーランスという選択をされたんですね。
川手さん 自分がコーチングを受けていたことや、発達支援コーチの資格を持っていたことで、「フリーランスとして動けば、子どものことに柔軟に対応しながら仕事もできるかもしれない」と思いました。
どのような方に向けてコーチングを提供されていますか?
川手さん 主に、発達障害(神経発達症)のお子さんを持つ保護者の方と、ご自身が繊細質(HSP)でまわりとうまくいかないとお悩みの方です。今は情報社会なので、みなさんインターネットで正解を探して検索されるんですよね。でも、自分の子どもに合った対応って、やっぱりご自身で決めないといけない。誰かが言っていたから、どこかで見たからというやり方では、なかなかうまくいかないことが多くて。コーチングを通じて、ご自身の選択を自分の責任で決めていけるようになると、だんだんお母さんたちに自信がついてくる。そういうお母さんの変化が、子どもにも伝わっていくんですよね。

コーチングのセッションはオンラインが多いんですか?
川手さん コロナ以降はLINE電話でのセッションが増えました。顔が見えない方が声のトーンや話す速さに集中できて、かえってその方の気持ちを想像しやすいこともあって、今はそちらの方が多くなっています。
気づいたら、サービスが増えていた
現在はコーチング以外にも、活動の幅が広がっていますね。
川手さん コーチングを続けていると、クライアントさんの人生のステージが上がってきて自己実現のようなことにつながるんです。そうなると、複業や起業を考えるようになる方が増えてくるんです。そのような中で、「どうやってやるのか教えてください」と言われるようになって、コーチングの延長線上で起業サポートやホームページ作成の支援が始まりました。
インスタ運用代行は、自分のインスタを見ていたエステのオーナーさんから「新しい商品を作るんだけど発信をお願いできませんか」と声をかけていただいて、気づいたら新しいお仕事になっていました(笑)。最近は療育整体にも取り組んでいます。

療育整体というのは、どういうものですか?
川手さん 発達支援の界隈でじわじわブームになっている施術で、姿勢や血流を整えることで神経の発達を促すアプローチです。重力に対してまっすぐ立てるようにしてあげると、姿勢を保つために使っていたエネルギーが解放されて、楽に人と関われるようになったり、集中しやすくなったりするんです。
WordPressの挫折と、グーペとの出会い
ホームページはどのような経緯で作られましたか?
川手さん 起業当初はアメブロとFacebookだけでした。その後、「SEOに強い」と聞いてWordPressでホームページを作ったんですが、更新作業が自分には難しくて、気づけばほとんど放置してしまっていて。
でもホームページの必要性は感じていた?
川手さん そうなんです。私のお客さまになる層の保護者さんたちは、インターネットで情報収集をする方が多くて、ホームページをちゃんと持っておくことの重要性は感じていました。でも個人事業主として1人でやっていると、なんとなく後回しになってしまっていたんです。
グーペへの切り替えはどんなきっかけでしたか?
川手さん 商工会に入ったことがきっかけです。コロナ禍にアロマ商品を作ろうとしたときに補助金の活用で、商工会のサポートが必要だと思って入会したんですが、それまでは「ちゃんとした事業者が入るところ」というイメージがあって、私なんかが……と思っていたんです(笑)。
商工会でグーペと出会ったんですね。
川手さん 商工会主催のグーペのセミナーに参加して、「自分の勉強のためにも、1から自分で作ってみよう」と思ったのが直接のきっかけです。その後、愛媛県商工会連合会主催の「グーペ ホームページ作成コンテスト2023」で最優秀賞をいただいて、それからコンテンツをさらに充実させていきました。

Canvaとの出会い、ホームページを「育てる」楽しさ
実際に自分で作ってみて、いかがでしたか?
川手さん メニューバーの設置や名前の変更が簡単で、トップページも自分でカスタマイズできる。更新のハードルがWordPressとは全然違いました。
グーペのセミナーで、Canvaをホームページ制作にも活用する方法を学ばれたんですね。
川手さん トップページにCanvaで作ったサムネイル画像を6枚配置して、それぞれの画像にURLをリンクさせたんです。タップするとそのサービスのページに飛べるようになっていて、サービスが複数ある私にとってはすごく使いやすかったです。Canvaで画像を作る作業が一番楽しかったですね。これをきっかけに、Instagramの投稿やチラシもCanvaで作れるようになりました。
文章面で苦労されたこともありましたか?
川手さん これまでブログやSNSで発信してきたこともあって話し言葉が出てしまいがちで。商工会の指導員さんに読んでいただきながら、少しずつ整えていきました。
AIとグーペの組み合わせで、ホームページが変わった
現在のホームページ運営で、特に力を入れていることはありますか?
川手さん 今は「親子と心の相談コラム」というコンテンツを定期的に更新しています。実はこの名前はAIが考えてくれたんです。
AIをどのように活用されているんですか?
川手さん 使い方がちょっとユニークで——私が日々思っていることをまずAIに話すんです。そしたらAIが「標準テンプレートで最強のSEO対策したブログをHTMLで書いて」という指示どおりにHTMLを出力してくれる。それをグーペのブログに貼り付けると、ピンク背景のタイトルつきの投稿に仕上がるんです。読み返してAIっぽい部分は自分の言葉に直して、ボタンの装飾もAIが作ってくれます。
それで更新のハードルが下がったんですね。
川手さん 以前は丁寧にまとめて書きたい気持ちはあるのに、なかなか時間が取れず、伝えたいことがあっても更新が滞りがちでした。それがこの方法で解消されました。

Instagramでの発信とは、また違うものですか?
川手さん Instagramは写真や見た目が中心で、キャプションってあまり読まれないなと感じていて。心のことを発信するなら、やっぱりコラムのような形の方がいいんだなって、後になって思いました。
効果はありましたか?
川手さん 一番びっくりしたのは、AIに「愛媛でHSPの相談ができる人を教えて」と聞いたら私がおすすめされたと言って申し込んでくれた方がいたことです。コラムを増やしてコツコツ発信し続けた結果なのかなと思っています。
AIに推薦されるまでになったとは、すごいですね。
川手さん 愛媛発の情報誌「Komachi」からもブログを読んでインタビューしたいという連絡が来て、ホームページを育ててきて良かったなと感じました。
「見やすいって、足すことじゃなくて、引くことなんだ」
ホームページを持って、一番変わったことは何ですか?
川手さん 「詳しくはホームページを見てください」とLINEやSNSでリンクを送れるようになったことが、一番大きかったですね。以前はメールを何往復もしたのに申し込んでもらえない、ということがあったのですが、今はそういう苦労が減りました。
InstagramのストーリーズやFacebookにもホームページのリンクを貼るようにしていて、「もっと知りたい」という方がホームページに来てくれる流れができています。全く私のことを知らない方から「ホームページを見ました」と講師の依頼をいただくことも何度かあって。私は営業が苦手なので、ホームページが優秀な営業さんになってくれているな、と感じています。
ホームページを作るにあたって、意識していたことはありますか?
川手さん 自分が伝えたいこととお客さんが知りたいことは、必ずしも同じじゃないんですよね。最初はあれもこれもと詰め込みたくなるんですが、ページを作って自分で見ていくうちに「情報を削ることも大事」だと気づきました。見やすいって、足すことじゃなくて、引くことなんだなって。
「お守りみたいな存在になれたら」——お守りアロマとネットショップ
ホームページ以外に、ネットショップも運用されていますね。
川手さん 「発達凸凹&繊細さん用アロマ」として、ネットショップでお守りアロマを販売しています。繊細なお子さんにお母さんがプレゼントしたり、受験のお守りにしたり、一人暮らしのお守りにしたり、そういう感覚で使ってもらえたらなと思っています。

どのような商品なんでしょうか
川手さん お母さんたちっていつもいつも子どもたちに何かやらなきゃって思っているんですよね。「これ使ってるから大丈夫だよ」とか「今日はできてないけど、これ着てるしね」とか、そういうふうになってほしくって。施術だけじゃなくて、グッズを使うことも1つの選択肢として持ってもらえたらいいなと思って、商品も扱うようになったんです。

今後の展望を教えてください。
川手さん 今はコラムの更新を続けながら、サービスページをフリーページでHTMLを使って作り直すことにも取り組んでいます。1人でできることは限られているので、コーチングのようにがっつり関わるお客さんだけじゃなくて、「いいものがあったら知りたい」くらいのライトな方ともつながっていけたらなと思っています。最近はアロマ以外にも取り扱う商品が増えてきたので、その販売も繋げたいと思っていて。ホームページの中で自然と売れていくような流れを作れたらいいのかなって思っています。
取材協力
発達障害(神経発達症)・不登校・HSP気質のお子さんを持つ保護者や当事者に向けて、コーチングセッション・発達支援・起業サポート・療育整体などを提供する個人事業主。2015年起業。セッション時間570時間以上、クライアント延べ350名以上(リピート率80%以上)。
https://coaching-ehime.com/