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【グーペホームページ大賞2023】受賞者インタビュー「コンテンツ賞」ちいさな硝子の本の博物館さま
『グーペホームページ大賞2023』でコンテンツ賞を受賞された「ちいさな硝子の本の博物館」さま。スカイツリーと浅草のあいだに位置するお店の書棚には約850冊に及ぶガラス関連の専門書や資料を所蔵しています。
ほかにも松徳硝子の工場の様子や廃盤アイテムの展示、ガラス職人の作品の数々などが並び、店名が表すとおり”ガラス博物館”のようです。館長の村松さんにお店やホームページについてうかがいました。
松徳硝子や職人手作りのガラス製品を知ってもらうきっかけに
「ちいさな硝子の本の博物館」という不思議な店名の由来を教えてください。
村松さん まず、なぜ「博物館」なのかということからお話をすると、墨田区はものづくりの街で、すみだの産業やものづくりを推進する事業があるんです。Museum(小さな博物館)、Meister(すみだマイスター)、Manufacturing shop(工房ショップ)の3つ頭文字とって3M運動といいます。この3つの事業を通じてすみだのものづくりをPRしているんです。そのなかのひとつのMである小さな博物館として認定を受けました。
せっかくなのでお店の名前も博物館にしちゃったら可愛いよね、ということでこのような長い店名になりました。いつも電話で対応するたびに、長いなと思うんですけど(笑)
なるほど、だから「博物館」なんですね。店内には専門書がずらっと並んでいますね。
村松さん 店内に置かれているのはすべてガラス関連の書籍で、元々は松徳硝子の工場で収集していたものなんです。なかには絶版になってるものあって、そういったガラスの作品集や資料を一般の方にも気軽にお見せしたいという思いがあります。
村松さんと松徳硝子はどのような関係なのでしょうか。
村松さん 前任の代表が父だったんです。そのつながりでガラスの販売もしています。店内では、約30年前に作られた松徳硝子のデッドストック販売もしています。
店舗をオープンしたのはいつ頃でしょうか。
村松さん 12年ほど前に、父から工場倉庫に眠っていたデッドストックを見せされ、「このままにしておくのはもったいないから販売してくれ」、「ちょうどいい物件を見つけたから」という感じで、勝手にお店を決められちゃってたんです(笑)。
もう、やらざるを得ない状況だったんですね(笑)。お店をオープンした当初の集客はいかがでしたか?
村松さん ちょうどスカイツリーが開業する時期で、お店の場所もスカイツリーと浅草駅の間にあるので、何もしなくても人が集まると言われたのですが、実際にはそんなことはあるわけなくて…。お客さまは来ないし、物も売れない状況で数ヶ月が経ちました。ものづくりの先輩方に相談をしたところ、ワークショップをやってみたらどうかとアドバイスをいただき、店内でガラス彫り体験をすることにしました。
なるほど、「ガラス彫り体験」は墨田の職人さんのアドバイスから生まれたのですね。
村松さん ガラス彫りは大きな設備がいらないし、ペン型の機械で削るだけなので小さなお子さんでも簡単にできます。ガラス彫りで使うグラスやペーパーウェイトは、松徳硝子のほか、地元のガラス工場で職人が手作りしたものなんです。
ガラス彫り体験のお客さまはどのような方が多いのでしょうか。
村松さん 小さなお子さまを連れたファミリーや学生、シニア層までと幅広いです。職場で使うといった方やご両親への記念品、お友達の結婚のお祝いでメッセージを添えてプレゼントするなど用途も様々です。お客さまからは飲み口がよいと喜んでいただくことも多くて、ガラス彫りの体験を通して職人さんのガラスを知っていただくきっかけにもなり、よい循環が生まれているなと感じます。
店内ではガラスも販売されていますね。
当初は松徳硝子の廃番アイテムの販売がメインだったのですが、倉庫に眠っている在庫が少なくなってきたタイミングで、墨田の職人によるガラスを仕入れるようになりました。他には知り合いの作家のガラスアクセサリーも置いています。基本的にはつながりのある手作りの作品を販売しています。
できることはなんでもやる
ホームページでは英語のページを作成されてますが、店内にも英語の表記がありますね。外国人のお客さまも多いのでしょうか。
村松さん ここ1年で増えてきました。ただ、浅草やスカイツリー周辺は外国人観光客の方が多いのですが、うちまで来る方はもの作り体験がしたくてピンポイントで訪れる方ばかりです。Googleマップで見つけて来店される方や、「Klook」や「アソビュー」といった体験の予約サイトからのお客さまもいらっしゃいます。アソビューはサービス開始時から利用していて、この予約システムがなかったら続けられなかったと思います。
ちいさな硝子の本の博物館さんのホームページ見ると、予約サイト以外にもネットショップやブログ、SNSなど、いろいろなサービスを活用して集客をされていますね。
村松さん できることはなんでもやろうとおもっていて、結構行き当たりばったりなんです(笑)。
タイッツーは初めて知りました。
村松さん タイッツーもたまたま見つけたんです。個人で開発されているそうなんですが、手作り感満載でインターネットが始まった時のようなワクワク感があっていいなと思って。まだ登録者数も少ないので他のSNSとは反応が異なるのもおもしろいなと思っています。
弊社の姉妹サービス、ネットショップ作成サービスの「カラーミーショップ」やハンドメイドマーケットの「minne」も利用されていますね。
村松さん コロナで一旦お店を閉めなきゃいけないとなった時に、ガラス彫り体験のお客さまはしばらく戻ってこなくなると感じ、オンラインに力を入れていかなくてはという気持ちになりました。カラーミーショップは10年ほど前から利用していたのですが、知り合いのハンドメイド作家に薦められてminneにも出店しました。その時に、和田まおさん(minneの元作家活動アドバイザー)の動画を見つけてファンになりました。動画コンテンツで写真の撮り方を学んで、オンラインショップの商品画像も総とっかえしました。
ホームページは玄関のようなもの
ホームページを開設しようと思ったきっかけはなんだったのでしょうか。
村松さん まおさんの動画に質問コーナーがあったので、ホームページを作る利点を聞いたんです。その時にホームページがあったほうが良いアドバイスを色々いただいて、まおさんの一言で「よし!じゃあ作ろう」と。
まおさんがきっかけだったんですね!
村松さん ホームページは2023年の5月に始めたのですが、コロナが収束してきてお店の集客がガラス彫りリューター体験メインになってきたこともあります。体験を紹介するページが予約サイトやブログ、SNSなどに分散してしまい、お店の特徴が伝わりづらいなと感じていて。最初の玄関になる場所があったほうがいいと思って、予約サイトやSNSの情報をまとめたり、体験の案内したりと、どんなお店なのかを知っていただけるようなホームページを作ることにしました。
グーペの使い勝手について教えていただけますでしょうか。
村松さん テンプレートが色々あるしブログ感覚で作れるのはすごく使いやすいです。 ただ、機能にこだわらずナビゲーションでメニュー名を変更しているので、ひさしぶりに更新しようとするときに、あれ?どの機能だったけかな?と迷ってしまうことがあります。
ちいさな硝子の本の博物館のホームページを拝見して、グーペの機能を工夫されて活用しているなと感じました。貴重なご意見ありがとうございます。
グーペホームページ大賞2023でコンテンツ賞を受賞されたのですが、率直な感想をお聞かせください。
村松さん ええ、ええ!なんでうちがもらえるのかな?って思いました。テンプレートを使わせていただいてはめ込んでいるだけだったので。
社内スタッフからは、シンプルなデザインのテンプレート使ってお店の魅力を存分に表現されている、ページ数も多く訪問者とって有用な情報を発信している、という声があがっていました。ホームページを運営していく上で気をつけていることはありますか?
村松さん ホームページの情報は常にフレッシュにしておきたいなと思っています。自分がこのお店行ってみたいと思って調べた時に、投稿が1年前で止まってたりすると本当にやっているのかなって不安になってしまうので、お客さまの身になって考えたときに、そのような体験をさせないようにするということは意識してます。グーペだと更新がしやすいので、その点は助かっています。
ホームページをやっていて良かった点、お客さまからの反応などはありますか。
村松さん 直接ホームページを見ての反応というものよりも、さきほどもお話しましたが、ホームページが玄関のような形になってminneやアソビューなど色々なサービスが混ざり合ってるおかげで、新たなつながりが生まれる感じがします。
村松さんはYouTubeにもされてますよね。
村松さん YouTubeもコロナ禍で始めたのですが、動画をアップロードするようになって半年ぐらいの時に、YouTubeのチャンネル登録者数が18万人以上いる「KemushiChan」というチャンネルを運営しているロレッタさんが、なぜかうちの動画を見て取材に来ていただいたんです。それをきっかけにちいさな硝子の本の博物館チャンネルの動画再生回数やチャンネル登録者数も増えました。
最後にホームページ作る方へのアドバイスや事業の展望などがありましたらお聞かせください。
村松さん ホームページは私も初心者なので恐れ多いんですけど、一度作ったらお客さまが見た時に困らないように、新しい情報を出し続けることが大切だと思います。
お店に関してはあまりこういう風にしていきたいという確固たるものはないんですが、色々なサービスを通して、お客さまに見てもらえる機会が増えたので、ガラス彫リューター体験を通して職人さんのガラスを使う人が増えたらいいなと思います。
- 取材後記
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インタビュー中にご近所の方がふらっと寄られおしゃべりをする一幕がありました。街全体をおおうゆったりとしたつながりが、自然と新たなアイデアや共創が生まれるきっかけになっているのかもしれません。それは、なんでも挑戦して、つなげることで縁が生まれる「ちいさな硝子の本の博物館」のホームページでも表現されていると感じました。ガラスに好きな模様やメッセージが彫れるリューター体験は事前に予約が必要です。ホームページでご確認ください。