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「真っ白いキャンバスに、何を乗せたらいいか分からない」— 制作会社が商工会×グーペに注力する理由

栃木県那須塩原市のホームページ制作事務所・Houn(ほううん)。代表の田野正樹さんは、地元の那須塩原市商工会の会員であり、2023年から2025年にかけて、同商工会で「グーペ活用セミナー」の講師を3回担当しました。2026年7月には、セミナーで使った資料をもとにした「グーペ商工会マニュアル」を全国の商工会会員向けに無料公開。同年8月には、県内の別の商工会からも講師の依頼を受けています。制作会社の目にグーペと商工会の現場はどう映っているのか、伺いました。

商工会のグーペ活用セミナーで登壇する田野さん
商工会のグーペ活用セミナーで登壇する田野さん

「自分の店のサイトを作ってみたら、楽しくなってしまって」

まず、田野さんご自身の歩みから伺えますか。Web制作を始められる前は、別のお仕事をされていたそうですね。

田野さん 2019年頃までは、Webとはまったく別の業種で、自分の小さなお店を営んでいました。それが、Web制作を始める前の経歴です。

そこからWeb制作へ。きっかけは何だったのですか?

田野さん お店をやっていた時に、ウェブサイトが欲しいなと思って、WordPressを触って作ったんです。そうしたら、そういうことが楽しくなってしまって。

お店をされていた当時、ホームページはどう位置づけていたのですか。

田野さん 当時は、小さなスペースを借りて、一人で始めた事業だったんです。融資を受けたわけでもなく、本当に小さく始めました。

集客は、どうされていたのですか。

田野さん 地方だと、小さな地元の会社が出しているタウン誌がいくつかあるんです。私はそのタウン誌でした。ただ、4分の1枠や8分の1枠では、伝えられることが限られます。そこにQRコードを載せて、公式のウェブサイトに来てもらう。その受け皿として、コーポレートサイトがいいのかなと思っていました。

2020年にHounとして開業されました。屋号の由来を教えてください。

田野さん 漢字で書くと「芳しい雲」で、芳雲(ほううん)と読みます。私の祖母が個人で生け花の先生をしていて、その時の雅号、生け花の名前のようなものがあったんです。そこからもらいました。

開業と同時に、商工会にも入会されたのですね。

田野さん はい。今のWeb制作の仕事は2020年に開業したのですが、その開業にあたって、地元の那須塩原市商工会に会員として入会しました。

「講師をやってくれないか」。そこで初めて、グーペに触った

グーペを知ったきっかけは、商工会だったそうですね。

田野さん 最初は2023年です。「地元のウェブ屋」ということで、商工会の職員さんから「グーペのセミナーをやるんだけど、講師をやってくれないか」と声をかけていただいて。その時に「グーペというものがあるんだ」と、初めて触らせてもらったんです。それから、地元の那須塩原市商工会では、2023年から2025年にかけて3回、講師を担当させていただきました。

セミナーは、どのような形式で行っているのですか?

田野さん 当日3時間の枠で、「座学はほどほどに、実際に作ってみましょう」という趣旨でやっています。すると本当に、参加者さんが1日で結構形にしてしまうんですよね。ちゃんとコーポレートサイトを作って、その後きちんと運用されている会員さんもいらっしゃいます。

参加人数は、どのくらいですか?

田野さん 先日の別の商工会でのセミナーは、10名の枠で7名、8名ほどでした。10名近くになると、お一人おひとりを見るのは結構大変だな、というのが私の所感です。

3時間で、どこまで作るのか

研修では、どこまでを目標にしているのですか。

田野さん 申し込みから、ホームページの土台を作るところまでですね。先日は、私が先に土台をある程度作っておいて、そこから進めました。その方が、私も分かりやすいので。

進め方を教えてください。

田野さん 公開している「グーペ商工会マニュアル」をベースにしています。ほとんどそのままの内容を、手取り足取りやっていく形です。

セミナーで使い、Webでも無料公開している「グーペ商工会マニュアル」
セミナーで使い、Webでも無料公開している「グーペ商工会マニュアル」

制作会社の目線で、セミナーの現場はどう見えましたか?

田野さん それまで私は、一般的なウェブサイト制作、つまりマークアップをしたり、WordPressを一から組んだりして、何十万円かいただいて作る仕事をしていました。でもセミナーで、「そこまではいらない」層がいるんです。実際の社名で検索してちゃんとGoogleに出てきて、コーポレートサイトとして会社概要が書いてあって、サービス内容が書いてある。それで十分な事業者は多いです。

商工会の会員さんは、どのような事業者が多いのでしょうか。

田野さん 特に地方だからというのもありますが、「有限会社◯◯燃料」「◯◯工務店」といった、小さく事業をされている方が多いんです。そういう事業者さんにとって、グーペというプロダクトはめちゃくちゃ親和性が高いなと感じました。

グーペを知って、講師を続けようと思った一番の理由は何ですか?

田野さん 凝ったデザインや、Webマーケティングまでは求めていない。そういう方が本当にいらっしゃるんだというのをセミナーで目の当たりにして、この需要には応えるべきだ、と思ったのが一番ですね。

ホームページがあった方がいいのは、どんな事業者でしょうか。

田野さん 地元に根付いていらっしゃる事業者さんでも、お客さんのため、それに人材の確保のためにもホームページを持ちたい、という方はいらっしゃいます。

Houn 代表の田野正樹さん
Houn 代表の田野正樹さん

「真っ白いキャンバスに、何を乗せたらいいか分からない」

ほかのツールと比べて、グーペのどこが合っていると感じましたか?

田野さん ドラッグ&ドロップ操作が基本のツールは、「自由度が高いですよ」と言われても、Webにまったく関わってこなかった方が作るとなると、真っ白いキャンバスの中に何を乗せたらいいんだろう、というのが分からないんですよね。グーペさんは型が用意されていて、そこに自社の情報を流し込めばウェブサイトができる。あの仕様がものすごくいいなと、僕は思っています。

グーペの「誰でも簡単に作れる」という思想のとおりだな、と本当に感じたんです。だから、商工会という場にはものすごくマッチするんじゃないかと思いました。

テンプレートについては、どう感じていますか?

田野さん 本当にテンプレートが優秀ですね。豊富だし、モダンなテンプレートが揃っているので、全然いいと思います。無料で使えるテンプレートで、すごくおしゃれなものがありますよね。

手を動かせば作れる。でも「伝わるサイト」になるかは別

プロの制作会社として、自作のサイトに足りないと感じる部分はありますか?

田野さん グーペさんはページの型があるので、情報の整理は比較的しやすいと思っています。ただ、通常の制作であればディレクションという仕事があって、それがないと「何が言いたいのか分からない」サイトになったりするんですよね。手を動かして作れるのは作れる。でも、ちゃんと伝わるサイトができるかというと、それはまた別なんです。そういったところで価値提供ができるかな、とセミナーを何度かやっていて思っています。

商工会の現場で感じている課題はありますか?

田野さん 私の見立てでは、商工会でグーペが使えますよ、とツールは開かれています。ただ、サポートの体制は商工会によって濃淡があるのかな、と思っていて。「使えますよ」とご案内できても、職員さんがつきっきりで見るというのは、また別の話ですから。

課題があるとすれば、そこなのかなと思っていて。ツールが開かれていても、その先の伴走までは手が回りきらないぶん、活用が進みきらない面もあるのかな、と。パソコンが苦手な方がお一人で自作するのは、やはりハードルが高いですから。誰かしらがお手伝いできるといいのかな、という印象です。

「商工会というチャネル」と、価格の掛け合わせ

制作会社としては、どのようにグーペを使っていますか?

田野さん 2026年に、グーペで制作するプラン「エッセンシャルサイトプラン」を出しました。たくさんの機能や、凝った演出を盛り込むのではなく、「この会社 / お店は何をしているのか」「どんな商品があるのか」「どこにあるのか」「どうやって問い合わせればいいのか」が、きちんと分かるホームページを作るプランです。

どういった需要を見込んでいらっしゃいますか。

田野さん 何十万円もかけられないけれど、コーポレートサイトは持ちたい。この市場は確実にありますよね。ここに関しては、グーペさんを活用させていただくことで、かなり価値提供ができるんじゃないかと考えています。

セミナーから、制作のご依頼につながることもあるのでしょうか。

田野さん 昨年、セミナーに参加された方が「また別のサイトを作りたい」と、通常どおり制作費をいただいて制作したケースがありました。セミナーをきっかけに、地域の事業者さんとのつながりができるのも、大きいと思っています。

事例として挙げていただいた金沢ランド森林レンタルさまは、どのような経緯だったのですか。

田野さん 金沢ランド自治会さんは、2025年のセミナーに参加されました。自治会本体のホームページが欲しいということで、そこで働いている職員の方がお越しになったんです。そのときに制作させていただき、今年の春ごろ、あらためてご連絡をいただきました。名刺交換をしていたので、「今度、森林レンタルの事業を始めるので、ホームページを作りたい」とご相談をいただきました。

グーペを提案された理由は。

田野さん 自治会さんは予算がきちんと決まっているので、その範囲で、というお話でした。限られた予算の中でも、必要な情報をきちんと伝えられるサイトを作りたいと思ったので、「既にグーペを使われていますし以後の管理も考えて、今回もグーペで作りましょうか」とご提案しました。

足りないところは、外部ツールで補う

グーペだけでは足りない機能を、外部サービスで補うことはありますか?

田野さん 商工会のプランに関して言うと、お問い合わせフォームですね。フリープランだと項目のカスタマイズができないと思うので、シンプルにGoogleフォームに飛ばす、といった形です。

お問い合わせフォームの項目カスタマイズは、有料プランの機能ですね。

「答えるべき需要があるのに、供給がない」。だから、やる意味がある

セミナーの依頼は、地元の商工会以外からも来るのでしょうか。

田野さん はい。昨年までは地元の商工会でやらせていただいていたのですが、2026年8月には、県内の別の商工会さんが、私がサイトで「商工会でセミナーをやりました」と発信していた情報を見つけてくださって、やらせていただきました。

最後に、制作会社としてグーペをどう位置づけているか、改めて伺えますか。

田野さん 答えるべき需要があるのに、供給がWeb制作の業界全体でできていない。そのカテゴリーで、やる意味があると思っています。それはやっぱり、グーペさんという優秀なビルダーがあるからこそできることなんです。だからこそ、この領域は続けていきたいと思っています。

商工会でのグーペ活用セミナーの様子
商工会でのグーペ活用セミナーの様子

取材協力

田野正樹さん

Houn(ほううん)ホームページ制作事務所

田野 正樹(たの まさき)さん/代表

栃木県那須塩原市(全国リモート対応)
2020年創業。企業・個人事業主を対象に、地域密着でホームページの制作・運用・保守を手がける。那須塩原市商工会の会員で、2023〜2025年に同商工会のグーペ活用セミナー講師を3回担当。2026年7月、セミナー資料をもとにした「グーペ商工会マニュアル」を無料公開。グーペを採用した「エッセンシャルサイトプラン」も提供している。2026年9月、栃木県商工会連合会の「エキスパートバンク」に専門家として登録。

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https://goope.jp/support/agencies/
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