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英語版ホームページを作って、海外へも販路を広げる – PUPU布布(ぷぷ)さま

娘のあみぐるみのお店「PUPU(ぷぷ)」と、母の子ども服・お花のお店「布布(ぷぷ )」を合わせて生まれたPUPU布布(ぷぷ)さま。
現在ではニューヨークやサンフランシスコ、ロサンゼルス、パリと海外にも多く出展され、あみぐるみの文化を国籍や年齢、性別を問わず世界中の人に届けています。

英語版ホームページ「Studio PUPU」と、日本語版ホームページ「PUPU布布(ぷぷ)」と、言語を分けて運営されている石井さん(娘さま)にお話をうかがいました。

「PUPU布布(ぷぷ)」を運営されている、お母さまと娘さま
  • 事業内容 : あみぐるみ、子ども服、オリジナルキャラクターの制作、お花の生育・販売・出展
  • ホームページ運営者数 : 1名

英語版のホームページを作るに至るまで

「英語版のホームページを作ろう」と思ったきっかけはなんだったのですか。

石井さん 海外に販路を広げるにあたり、もともとは日本語版のホームページに英語を追加する形にしていましたが、ターゲットがあいまいになり、国内に向けても海外に向けても中途半端なものになっていると感じて国内版と海外版を分けることにしました。
特に、英語版のページを作ることで、海外のお客様に向けて海外販売していることをアピールすることを意識しました。

「ターゲット=ホームページを見る人」の視点で構成を決められたんですね。

石井さん ホームページに掲載しているECサイトや出展歴などの情報が、それぞれ日本向けと海外向けがあるので、見る人の立場からすると情報が混在していて伝わりにくいと思いました。ページの分量が多くなって見にくくなりますし、日本語の下に英語訳をつけると海外販売がついでのような感じになるのが気になっていました。

日本語版のホームページでも「グーぺ」をご利用いただいていますが、英語版も「グーぺ」で作ろうと思ったのはなぜですか。

石井さん 「グーぺ」は日本語版のホームページで利用して、デザインもおしゃれで見やすいテンプレートが多いと思っていました。管理もしやすくて気に入っていたので英語版のホームページも「グーぺ」で作ることにしました。

英語版ホームページ「Studio PUPU」

日本語版と英語版では内容が異なっていますが、掲載内容の選定はどのようにされていますか。

石井さん ECサイトや出展歴など、海外のお客様に必要な情報を抜き出して載せています。コンセプトやプロフィールなど国内・海外のお客様どちらにも伝えたい内容は、日本語版・英語版の両方に載せています。
また、ドライフラワーのような植物を使用した作品で輸出が難しいものに関する内容は、英語版には掲載を少なくしたり、載せないようにと考えています。

翻訳もご自身でされているのですか。

石井さん そうですね。いまは、Google翻訳やDeepLなどの翻訳ツールを使用して英語訳を作成しています。「Etsy(ECサイト)」のメッセージは自動翻訳機能がついているので日本語でそのまま送ったりもしています。
初めて海外のお客さまとやり取りをする際は、ちゃんと意思疎通できるか心配だったのですが、どちらの方法でも問題なくお客様とコミュニケーションをとることができました。
※「Etsy(エッツィー)」は作品を世界中の人に向けて販売ができるサイト。Etsy, Inc.の登録商標です。

ホームページのほかにも、たくさんのECサイトを運営されていますが何名で管理されているのでしょうか。

石井さん ホームページは私1人で、ECサイトは母と私の2人で管理しています。海外向けのECサイトは販売ページの作成を通関士さんにサポートをしていただきました。

2人で翻訳しながら対応されているとは!制作時間の捻出が大変ではないですか。

石井さん まさに時間の捻出が大きな課題です。
今後は、運営・制作ともに外注を増やしたり機械を導入したりすることで制作時間の捻出や事業拡大を考えています。そのためには資金が必要なので、商工会を利用した補助金申請などの準備を進めています。

ハンドメイドブランドを日本から海外へ

ブランドを立ち上げた当初から、海外へ販路を広げることを想定していたのでしょうか。

石井さん 当初から海外販売を視野にいれていました。
ハンドメイドは、ひとつひとつ手作業で商品を制作することから大量生産ができないため、最初は「ハンドメイドを事業として成り立たせるのは難しい」と感じていました。特に編み物は作品を生み出すのに時間がかかるうえ、それにともなって値段は高額になってしまうんです。

そこからどういった経緯で海外に目を向けていったのでしょうか。

石井さん 日本だけでいうと、近年人気とはいえ、ハンドメイドを好きな人口は現時点では限られていますが、海外に目を向けると見込み客はぐんと増えるんです。特に編み物はヨーロッパが本場なので。
外国では日本のアニメやキャラクターグッズがとても人気なので、あみぐるみのキャラクターを作ることで、お店のブランディングにもなるし大量生産できないというハンドメイドの難点も克服できると思ったんです。

販路拡大の道筋をしっかり考えられていることが伝わりますね。日本の方と海外の方で作品に対する反応に違いはありますか。

石井さん 昨年、現地販売をしたフランスでは、日本では完売にいたっていない商品がいちばん最初に完売したり、日本ではどちらかというと年配の方が持つような渋い和柄もフランスでは若い方に人気だったりして驚きました。
また、PUPU布布(ぷぷ )のあみぐるみはとても小さいのですが、その小ささにとても感動していただきました。

現地販売も!海外の方の声を直接聞かれたのですね。

石井さん フランスではシンプルでシックな色が人気でしたが、インバウンドで日本のイベントに来る中国や台湾などの方にはパステルカラーのカラフルなあみぐるみが人気だったり、動物も日本ではクマ、フランスでは猫、中国系の方はうさぎが一番人気と、国により人気が違ったりするのがおもしろいです。

国によって異なる反応を目の当たりにすると、その言語でご覧いただけるページを用意したくなりますね。海外出展や海外への発送に対する不安などはありましたか。

石井さん 出展に関しては資金面や渡航面で不安があったので、出展を決意するまでの間にたくさん情報を集めました。
海外への発送に関しては禁止物を知らずに送ってしまったりしないか不安だったのと、外国への発送方法がまったくわかりませんでした。通関士さんにPUPU布布(ぷぷ )専用の輸出マニュアルを制作していただいて、今でもとても重宝しています。

PUPU布布(ぷぷ)の作品について

PUPU布布(ぷぷ)さんの日本語版ホームページでは「レース糸と布とお花のお店」というサブタイトルになっていますが、現在販売されている商品について教えてください。

石井さん レース糸の「あみぐるみ」、普段使いのキッズ用プリンセスドレスなどの「子ども服」、父が苗から育てた「お花」、あみぐるみを忠実にイラストにした「オリジナルキャラクター」になります。

<PUPU布布(ぷぷ )のあみぐるみ>
石井さん 小さな小さなあみぐるみをひとつひとつ手編みで編んでいます。動物はコインサイズ、お人形は親指サイズと、とても小さいです。後ろ姿もかわいくこだわって制作していて、靴やパンツも!はいているんです。

石井さん お人形は、モデルとなったプリンセスの絵が掲載されている書籍「世界のシンデレラ」を発行なさっている川田雅直先生に直接お話をうかがって、制作のヒントをたくさんいただきました。先生は、株式会社アトランスチャーチを経営する一方で、シンデレラコレクターとしてギネス世界記録に認定されたプリンセス研究家なんです。

その後も、川田先生主催の「プリンセスミュージアム」の展覧会に出展したり、多くのお客様に知っていただくきっかけをいただいています。人気のプリンセスドレスのデザインのアイデアも会社の社員さんからいただきました。多くの関係者の方やお客様の声から、今のお人形デザインができあがっているんです。

<PUPU布布(ぷぷ )の子ども服>
石井さん 基本的に天然素材のコットンを使用し、特に「裏」にこだわって制作しています。身頃全体には和ざらしやガーゼの裏地をつけています。布は、祖母が孫たちの洋服を作るために長年集めてきたものなんです。※写真の「ポスター」「缶」は、株式会社アトランスチャーチ様の商品。許可をいただいて掲載しております。

<PUPU布布(ぷぷ )のお花>
石井さん PUPU布布(ぷぷ )の庭で父が苗から育てる花々を中心に使用しています。毎日一輪一輪、開き具合を見ながらタイミングを見きわめて摘み取っています。

(文字数の関係で掲載しきれないくらい丁寧にご解説いただきました!)作品への愛情が伝わってきます。ホームページでもブランドや作品に込めた想いをしっかり掲載されていますよね。

石井さん ホームページには、こういった想いや著作権などの作品に関する情報を集約して載せることができて、お店の信頼度を高めてくれています。

今後の展望

今後、英語版のホームページを活用しての展望をお聞かせください。

石井さん 世界中の人に「PUPU布布(ぷぷ)」のことを知ってもらって、将来的には英語でのキャラクター絵本やあみぐるみのレシピ本を出版したり、海外のお客様にあみぐるみのレシピやレッスン動画などのデジタル販売も行ったりしたいですね。

そのためには、SNSなどで英語版ホームページを積極的に宣伝したり、現在のアメリカ・ヨーロッパ向けのECサイトに加えてアジア向けのECサイトも増やしていきたいと思っています。

海外出展の様子

とてもパワフルですね!日本向けの展望もぜひ教えてください。

石井さん 近いうちに、PUPU布布(ぷぷ )オリジナルの編み図を使用した「あみぐるみ講座」をひらけたらいいなと、レース編みの資格を取得するための講座を受講したり、編み物を人に教えたりできるスキルを勉強中です。

日本語版ホームページ「PUPU布布(ぷぷ)」

すでに具体的に動かれているのですね。

石井さん 「編み図や日本製のレース糸などの材料とセットにしてキット販売もしたい」「日本語でもあみぐるみ本やオリジナルキャラクターの絵本も出版したい」と夢がどんどんふくらんでいます。絵本の方はご縁があって、すでに動き出しています。

楽しみですね。お話をうかがいながら「あみぐるみ」から、いろいろな景色を感じさせていただきました。

石井さん 「あみぐるみ/Amigurumi」は無限の可能性があると考えているんです。

Studio PUPU
https://r.goope.jp/studiopupu/

英語版のホームページ

ホームページを見る
PUPU布布(ぷぷ)
https://pupu00049.com/

日本語版のホームページ

ホームページを見る
編集後記

手作りの物を通して伝える想いや日本製の材料へのこだわりなど、掲載しきれないほどたくさんお答えいただき、読み応えのあるインタビューになりました。
少ない人数で制作・運営していくにあたり、最近ではAIを活用して業務の自動化にも取り組んでいるそう。いろんなアンテナを張りめぐらせているPUPU布布(ぷぷ)さん、今後のお知らせが楽しみです。

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